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T.Tさんのライントレード総括

 レッスン修了に当たりT.TさんにMAzero式ライントレードを総括頂きました。
T.Tさんは始めから分析力に優れ、インジケーターの知識は並外れたものがあります。私がレッスン生や読者の方々に伝えたい漠然としたトレード感覚をインジに置き換えることが出来たのは全てT.Tさんの尽力のお陰でもあります。
 また、独自の工夫をされるなど研究熱心な姿勢には感服します。当ライントレード手法にもまだまだ至らない点が多いと思いますが、有益な「気付き・ヒント」は採用させて頂き、今後更なる「分かり易い解説」に取り組んでいきたいと思います。
皆さんの参考となり、お役に立てることを期して、T.Tさんから寄せられた総括文を以下掲載させて頂きます。

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■ライントレード再考

 Mazero 先生に教えを乞うてから約1年半になる。レッスンの区切りということで、あらためて「ライントレード」を考えてみよとの課題を頂戴した。このところ、本業が忙しくインジケーター頼りになっていたのを見かねての宿題かも知れない。
先生から、ラインは、環境認識からエントリーまで、時間足も日足から1分足まで普遍的に使えるツールであることを教えていただいた。ブログに掲載されるチャート設定は、あくまでこのラインによる裁量トレードの確度を高めるために先生が編み出したオリジナルなものである。特にATRバンド、スパイダー、良く効くパラメータのMA群など、いずれもが無駄がないツールとなっている。
 ラインが最も力を発揮するのは、トレードの前提となる環境認識だと思う。先生の数式を解くような美しいチャート分析には、授業のたびに感動してしまうところだ。
 そこで、私レベルでできるラインを使った環境認識についてレポートしてみたい。使うラインは、長く引くトレンドラインとチャートの形状を探す短いラインのみ。これだけで最低限の分析は可能なのだ。レポートの後半では、日足ローソク足の終値・始値の水平線との合わせ技をアイデアとして書いてみた。これは、目線の固定が苦手な自分の弱点を補強するために考えたものだ。
 以下、手順を追ってMazero方式による環境認識のポイントと私見をレポートする。

1.ラインを引く意味
 なぜトレーダーは、ラインを引くべきなのだろうか。一番重要と思う点は、ラインを引くことにより自分のトレードプランが明確になることだ。目線の固定、値動きの予想、罠をしかけるポイントなど。それと、手を動かすことによる学習効果も大きい。メンタルにもよい。インジケータ-頼りではなく、自己判断、自己責任がハッキリするからだ。

2.ライントレードの前提概念
●ラインの種類
 先生から教わったラインの種類は多い。トレンドライン(サポートライン、レジスタンスライン)、切り上げ・切り下げライン、水平線、短期水平線、ピボットライン、フィボナッチリトレースメント、フィボファン、フィボチャネルなど。
しかし、環境認識においては、トレンドラインと切り上げ・切り下げラインがあれば、必要な最低限の分析は可能だ。

●基準足と環境認識
 基準足とは、チャートを分析する時間足のこと。先生は、5分、1分でトレードするときも、1時間、4時間を見なさいと言われる。この1時間とか4時間が基準足だ。
 環境認識とは、現在、価格はどこにいるのか、上げトレンドか、下げトレンドか、これからどこに行きそうなのか。すなわち、シナリオを描き、目線を固定するための分析だ。上げトレンドであれば、買い中心、下であれば売り中心となる。当たり前のこと。

●ラインの機能
 世界のトレーダーが見ている有効なラインは、そこでプライスが反応し、プライスアクションが生ずる。抵抗として働き、価格が反転したり、抜けて勢いがつく。これは、どの種類のラインも同様だ。ただ、すべてのラインを気にするとエントリーすることができなくなる。ここでは、トレンドラインと切り下げ・切り上げラインだけに着目する。
 
●ダウ理論によるトレンドの定義
 世界中のトレーダーが共通認識としているトレンドの定義だ。トレンドラインは、この定義を背景に成立している。
 ・上昇トレンドであれば、安値を切り上げ、高値も切り上げている状態。
 ・下降トレンドであれば、高値を切り下げ、安値も切り下げている状態。
 上昇トレンドラインは、切り上げている安値と安値を結んだもの。下落トレンドラインは、切り下げているトレンドラインを結んだものといえる。

●フォーメーション分析
 チャートの形状を抽出するフォーメーション分析は、エントリーポイントを探すために行うものだ。トレンド転換時のWトップ、Wボトム、三尊、逆三尊は、常識として理解が必要。保ち合いのパターンは、下記のとおりいろいろあるが、Mazero方式では、アバウトな三角形、長方形のパターン認識でよい。
 ・(上昇・下落)フラッグ、(上昇・下落)ペナント、(下落・上昇)ウェッジ、(上昇・下降・シンメトリカル)三角形、長方形など。

●トレンドラインによる相場状況の把握
 上記までの概念で、相場分析が可能となる。価格は、波を形成し、上昇・下降を繰り返している。相場も、上昇、転換(レンジ)、下降、転換(レンジ)、上昇と繰り返している。トレンドラインを引くことで、相場を明快に把握することが可能だ。
 下図は、ユーロドル1時間足のラインチャート上にトレンドラインを引いたものだ。Mazero方式では、ラインチャートをベースにトレンドラインを引き、その後ローソク足を表示して微調整するのが特徴だ。
 ご存じのように、ラインチャートとは、ローソク足の終値を結んだラインだ。値動きがラインチャートのほうが分かり安いので、ローソク足を表示していない。
 見てのとおり、トレンドラインが右肩上がりなら上昇、右肩下がりなら下落相場である。ダウ理論の定義を意識することなくトレンドが分かる。シンプルである。
 ラインを平行に引いているが、上昇の場合は、下のラインをサポートライン、上のラインをチャネルラインという。下落の場合は、上のラインがレジスタンスライン、下がチャネルラインだ。チャネルの幅が、値動きの幅で、利確の目標として使うことができる。
 上昇の場合、サポートラインを下抜けると、下落に相場が転じた可能性がある。下落のときは、レジスタンスラインを価格が上抜けると、相場が上昇に転じた可能性がある。
 問題は、いつ、転換するかだが、それは、ダイバージェンスを使えば、そろそろ転換の時期に来ていることが予想可能だ。転換相場のところで、MACDのダイバージェンスが生じていることを確認できる。
 なお、チューブ上のバンドを補助として表示しているが、これは先生オリジナルのATRバンドである。価格は、ピンポン球のようにこのチューブの中で跳ね返りながら流れていく。トレンド方向の把握や値動きの予測に有効なインジケータ-だ。

画像①

3.ラインによるエントリー箇所の抽出
 ライントレードでは、エントリーポイントを探すのにチャートフォーメーション(形状)分析を行う。Mazero方式の最大特徴は、チャート上でもみ合っているところを2本の短いライン(切り下げ・切り上げライン)により挟みこむことだ。その結果、下図のとおり、もみ合い形状が抽出される。特に、形としては、三角形が重要だ。いわゆる、三角保ち合いである。転換相場では、長方形タイプが書かれることが多い。
 この保ち合いの幅が大きければ、その中でのトレードも可能だが、基本はこの保ち合いからのブレイクエントリーである。保ち合いで溜まったエネルギーが発散するので、大きな値動きが期待できる。エントリーは、抜けたという事実を確認してから、売買ポジションを取らなければいけない。
 トレードの王道は、順張りだ。上昇トレンドのときは押し目買い、下降トレンドのときは戻り売りが順張りエントリー。Mazero方式でトレンドラインを引き、保ち合い形状を探すと、その結果として順張りブレイク箇所が見つかっている。下図のとおりである。下落のときは、戻り売り、上昇のときは押し目買いのブレイクである。
 Mazeroチャートでは、ATRバンドがあるので、戻り売り、押し目買いの箇所を探しやすい。転換時は、長方形タイプのレンジになる傾向が強い。
 ブレイクポイントでの実際のエントリーの注意点は、5分とかのエントリーを執行する時間足がラインを抜け、足が確定するのを待ってからのエントリーだ。足が確定するまでに入るとヒゲで終わり、抜け失敗というケースは、いくらでもあるからだ。また、下図のとおり、エントリー箇所とスパイダーインジとの波長もよく合っている。エントリーの裏付け理由のひとつとなる。そのほか、エントリーに関するMazero先生の詳細なノウハウは、ブログの過去記事に満載です。

画像②

4.日足ローソク足の併用
 
●日足ローソク足によるトレンド確認
 下図は、上記の1時間足チャートに日足のローソク足を重ねたものだ。
 ローソク足でも、ダウ理論によるトレンド判断が可能だ。すなわち、下落トレンドは、ローソク足の安値、高値が、前日よりも切り下がり、一方、上昇トレンドは、ローソク足の高値、安値とも前日よりも切り上がっている。
下落トレンドラインの下にある日足ローソク足をみると、このダウ理論の規則に沿った動きをしていることがわかる。また、高値、安値のほか、終値や始値の切り下がりも傾向として読み取ることができる。
 トレンド転換は、トレンドラインを抜けた日の翌日の高値、安値の状況で確認できる。図中の垂直線は、週替わりのライン。これをみると、月曜日に転換を起こす傾向も見られる。先生から、スイングトレードをするなら、月曜日に相場を確認し、火曜にエントリー、金曜日に利確したらどうかとアドバイスされましたが、確かにそのような傾向が見られる。

●日足ローソク足の終値・始値水平ライン 
 それと、ローソク足の特徴として、トレンド中は、ローソク足の終値と始値が同じ値ということだ。この終値・始値による水平ラインは、デイトレするその日の一日中変わることがない。
 よく前日の終値に注意せよといわれるが、レジスタンスやサポートラインになることが多いからだ。その理由は、終値・始値水平ラインがトレーダーにとって、損益分岐点になるからだ。始値ラインより上で買った人は、価格が始値ラインより上にあれば、含み益の可能性が高く、価格がこのラインより下にくると含み損を抱えることになる。このラインまわりで売りと買いが拮抗しているのだ。この終値・始値水平線は、デイトレをする際の目線を固定する基準ラインとして役に立つ。

画像③

●日足ローソク足を使ったトレード当日の値動きの予測
 価格は、波を形成しながら、トレンド方向に動いていく。日足ローソク足で、前日と前々日を比べて、高値・安値が切り下がっているとき、価格は、下落トレンドにある。では、トレード当日の値動きはどうなるか。終値・始値水平ラインを基準にすると、値動きの予測がつくのだ。すなわち、東京時間に価格がこの水平ラインより上にあれば、前日からの下落に対する戻りをつくりに行っていると判断できる。東京時間が、始値ラインより下にあれば、下落継続を前提にショートを狙えばよい。
上図のように、トレンドライン、始値ラインそれと東京時間ボックスを表示すると、価格が今どこにいるのか明確になる。目線の固定に強力な武器だ。

●短期足での確認
 下図は、5分足。下落トレンドの下の東京時間ボックスが終値・始値ラインより上にあると、5分足は上昇していても、いずれ下落に転じることが予想できる。短期足でこの戻りの上昇をロングしても、このメカニズムを分かっていると、ポジション保有に注意が行く。また、Mazeroチャートには、価格の天底が分かるATRバンドがある。1時間足以上のバンドは強靭で、戻りをつけに行く上昇は、いずれこのバンドに跳ね返される。このバンドからの価格の反転は、戻り売り、押し目買いを判断する強力な材料だ。

画像④

5.まとめ
 本業が忙しいため、つい環境認識がおろそかになる。先月末からレポートをまとめるまで、チャートに随分ラインを引き、Mazero方式のエッセンスや弱点補強の策に思いを巡らせた。その結果、Mazero方式によるトレンドライン分析と日足ローソク足の終値・始値水平線の組み合わせを考え出した。フォワードテストをし、手応えを感じているところだ。
 裁量トレーダーとして一人前になるには、まだまだ克服しなければならないことがある。月単位のプラスを連続して継続できるようにしなければならない。まだまだ注意不足で、ポカをする。資金を守るためのナンピン手法も習得しなければならない。
 今後も、先生に教えていただいたライントレード技術を基本に、今回レポートしたような工夫を重ね、確度の高いトレードができるように精進をして行きたいと思う。
 なお、図中の日足ローソク足は、数多くの良質なインジケータ-を提供してくださるHTさんの作品(HT_Higher_Candle_V1.02)です。日足のローソク足がうるさければ、Day_Open_Lineという日足の始値水平線を引くインジケータ-もあるのでご参考まで。
 
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 前日・前々日の日足の高安値と終値・始値を短期足チャートに組み込むことで、より分かり易い水平線認識が出来るのはすばらしい発想です。これなら初心者の方でも理解しやすいというもの。「止められている(これから止められるであろう)部分の水平線、注目ポイント」が一目瞭然です。

T.Tさんの更なるご活躍に期待するところです。
ご多忙の最中、ありがとうございました。

※日足ローソク足の表示では、MT4サーバーの所在地による時間差を考慮する必要があります。サーバーを提供している会社によって表示が変わることもあるので、時差を調節できるものを使うといいです。
東京時間同様にフィックスタイムの観察も欠かせません。


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